ネット・ゲーム依存症向けオンライングループ:FiSH(Field of Sharing Hearts)

ネット・ゲーム依存で難しさを抱える方を対象としたオンライングループFiSHの公式ブログです。ネット・ゲーム依存症の当事者や家族の方に向けて、オンラインイベントや依存症についての情報を発信していきます!

10月17日 ミーティングレポート

みなさんこんにちは、ベニエです。今日は、10月17日に行われたミーティングレポートを公開します。

 

今回のアイスブレイクは、「もうすぐハロウィン!してみたいコスプレと好きなプチプラお菓子」でした。そして記事の執筆を先延ばしにしていた間に、ハロウィンが過ぎ去ってしまった…。更新が遅くなってごめんなさい。

 

今回のミーティングでは、初参加・リピーターの方ともにたくさんの方が参加して下さり、自己紹介とアイスブレイクの時間がいつも以上に充実していたように感じました。

FiSHのミーティングでは、最初の自己紹介の時間に、参加の経緯と近況について少しシェアする時間を設けています。どのようにしてFiSHに辿り着いた(流れ着いた?) のか、参加してみようと思ったきっかけは何だったのか、当事者の方や支援者の方、運営メンバーと立場はもちろんのこと、年齢や置かれた状況もそれぞれですが、みなさんがフラットに参加できる雰囲気作りを大切にしています。もちろん、チャットのみでの参加も可能です。

 

それでは、冒頭の紹介はここまでにして、早速トークテーマに行ってみましょう!

 

 

① 自分の経歴について、自分は何を求めている?今の状況をなぜ変えたい?

② どういったときに減らせているか、落ち着いているときはどんなとき?

 

今回は、たくさんの方が参加し発言をして下さったため、取り上げたテーマは2つでした。どのような内容が語られたのか、一部を抜粋しながら紹介していきます。

 

 

① 自分の経歴について。自分は何を求めている?今の状況をなぜ変えたい?

当事者の方が、依存症に至るまでの経緯や現在の状況など、自身の経験談を話して下さりました。依存になったきっかけとしては、「通信制高校の入学」や「仕事の影響で適応障害だと診断され、休職中に時間潰しのためにゲームを始めたこと。」、「コロナ禍の影響により仕事が無くなりゲームにハマったこと。」、「子どもの頃からゲームが大好きで、友達とコミュニケーションをとるのが苦手だったため、学生時代バイトやゲームに逃げていたこと。」など、様々でした。暇な時間を埋めるため、現実逃避のために始めたゲームだったが、気づけばやめられない状態になっていた、という方が多かったように感じました。

 

次に、今の状況をなぜ変えたいと思っているのか、変えたいと思ったきっかけなどを交えて、お話していただきました。ある方は、「最初はやりすぎていても楽観的だったが、気づけば取り返しのつかない状況になっていた。当時興味のあった分野について勉強ができないのはまずい。このままだと社会人になれない、自分がやりたい勉強をするためには今のままじゃだめだ、と思うようになったのがきっかけだった。」とお話されていました。またある方は、「国家試験に向けて勉強を進めながらも、ゲームに依存してしまっている。オンラインゲームはバトルやイベントの時間が決められているため、それに合わせて生活している状況。ゲーム自体をやめることはできないと思うので、ゲーム中心の生活から、息抜きとして楽しめる段階にしたいと思っている。」と現在の状況と目標を交えながらお話して下さりました。「課金に使っていたカードを家族に管理してもらったり、はさみを入れたりすることで、自分で使えないようにした。忙しい職場に転職し仕事が忙しくなったことでゲームに割ける時間がなくなり、給料もあがり自信がついた。今までゲームに求めていた承認欲求がばかばかしく感じるようになり、依存から脱却することができた。」と自身の経験についてお話して下さった方もいらっしゃいました。

 

また、私が印象に残ったのは、ゲームへの課金についての経験談でした。「妻に隠れてゲームをするようになり、最初はばかばかしいと思っていた課金も、一度手を出すと辞められなくなった。1,2ヶ月でどん底まで、半年で200万円以上使った。ガチャが更新されるとやらざるにはいられない。自己嫌悪のループにハマり、嫌で仕方がないのだけれど大金を使ってしまう。今振り返っても、何であんなことをしてしまったのだろうと思っていて、その原因を知りたいと今でも思っている。」と自身の経験について、そしてその時感じていた気持ちについて、詳細にお話して下さりました。辞めたいという意志や自身の行動に対して後悔する気持ちがありながらも、やめられない、コントロールが効かなくなることが、依存症の苦しさであり、回復を難しくさせる大きなポイントなのではないかと改めて感じさせられました。この方は、お話の最後に「家族を大事にしたり、仕事で上を目指したりしながら、自分を認められる自分でありたいと思っている。」とおっしゃられていました。

 

依存の深刻さや悩みの程度を比べることが目的ではありません。苦しさや生きづらさは、比べられるものではないからです。ただ自分の状況を客観視する時間、そして他の方のお話に耳を傾けることでより自己理解が深まる時間、そんな時間が作り出せればといつも思っています。

 

 

② どういったときに減らせているか、落ち着いているときはどんなとき?

2つ目のテーマは、「ネットやゲームの時間が減らせている時、依存傾向が落ち着いているときはどんな時?」というものでした。

ゲームのことを忘れてしまうほど他に熱中しているものがある時、日常生活のストレスが少ない時、生活リズムが整っている時、といったお話があげられました。自律神経が整うようスマホを使用する時間帯に気をつけながら、体調管理にも気を配っているという方もいらっしゃいました。生活リズムを整えることとも関連しそうですが、身体の健康は心にも大きな影響を及ぼすのだと感じます。

 

他にも、「ゲーム依存の悩みが話せる場があることが、自分の気持ちを楽にさせている。」「ゲーム依存から脱却して4年だが、初心に戻れるので今でも自助会に繋がっている。」とお話された方もいらっしゃいました。同じ悩みを共有できる場・吐き出せる場があることが支えになることも多いようです。大袈裟かもしれませんが、FiSHもそんな場であれたらと思っています。

 

 

以上が、10/17のミーティングレポートになります。こんなテーマを扱ってほしい、こんな悩みがある…等があれば、ぜひお申込みの際にFiSHまでお伝えいただければと思います。それでは今日はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

次回のミーティングは117日(日)16:0018:00です。ミーティングを円滑に進めるためにも、フォームからのお申込みは2日前に締め切っておりますのでご了承下さい。

FiSHオンラインミーティング 参加申し込みフォーム (google.com)

※毎回のイベントレポートに記載しているイベント中の発言は、公開前に発言者の方にご確認及び掲載許可をいただいております。許可なく勝手にアップすることはございませんので、ご安心ください。

10月3日 ミーティングレポート

こんにちは、ベニエです。今日は、10月3日に行われたミーティングレポートを公開させていただきます。今回のミーティングはこじんまりとした雰囲気だったので、いつもよりも少し長めに自己紹介の時間を設けました。

 

アイスブレイクは「秋のスポーツや味覚」について、自己紹介では「参加の経緯・最近どんな風に過ごしてる?」というテーマでお話していただきました。

 

お互いのことを知ることで少しでも安心感がうまれるようにと、毎回ミーティングの冒頭では自己紹介を行っています。(初めてなので発言が不安…という方は、画面をオフにしてチャットでの参加や、聞くだけの参加も受け付けておりますのでご安心ください。)今回は、自己紹介の時間を少し長めに設定したため、参加した経緯や近況についてひとりひとりがじっくりと話し、互いの話にじっくりと耳を傾け合う、そのような時間になりました。

 

その後は、およそ半年ぶりに「16性格診断」を取り上げ、自己分析を行いました。ユングの心理学的類型論を基にしたこのテストは、10分強で複数の質問に回答した後、16種類の性格から自分に合った性格が導き出されるといったものです。

 

www.16personalities.com

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テストの結果と自己理解とを照らし合わせ、共通点や相違点、自分の強みや弱みについてお話いただきました。普段、自己を客観的に振り返る機会はあまりないですが、たまーにやってみると、いろいろな気づきがあってとても有意義な時間になるのではないかな?と感じました。また、向いている職業についての解説もあるため、将来の道標を考えるきっかけのひとつになるかもしれません。

 

興味深かったこととしては、半年前に行った結果と全く異なる結果になった人もいれば、半年前と同じ結果だったという人もいた、という点です。その人が大切にしている価値観は簡単にはぶれないのかもしれませんが、その時置かれている環境や立場が結果に影響しているのかも…と感じました。

 

マルチタスクをこなすことが苦手、大多数の前だと自分の意見をなかなか言うことができない、といった「ニガテ」のお話が、割合として少し多く取り上げられたように感じましたが、みなさんそれぞれの分析を興味深く聞かせていただきました。日数を空けて再度やってみるのもおすすめです。ぜひみなさんもチャレンジしてみて下さい。

 

 

以上が、10/3のミーティングレポートになります。次回は、通常通りネット・ゲーム依存に関わるトークテーマを扱う予定です。こんなテーマを扱ってほしい、こんな悩みがある…等があれば、ぜひFiSHまでお伝えいただければと思います。それでは今日はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

次回のミーティングは10月17日(日)16:00~18:00です。ミーティングを円滑に進めるためにも、フォームからのお申込みは2日前に締め切っておりますのでご了承下さい。

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※毎回のイベントレポートに記載しているイベント中の発言は、公開前に発言者の方にご確認及び掲載許可をいただいております。許可なく勝手にアップすることはございませんので、ご安心ください。

 

9月19日ミーティングレポート

こんにちは、ピーチです。

本日は9月19日のミーティングの様子を紹介します!

 

 

この回は、依存の要因について、「ゲーム・ネット」「個人」「環境」の3つの観点から考えていく、という我々としては少し新しい試みを行いました。

もしどういった形で自分を振り返ればいいのかわからない、という方がいらっしゃったらぜひ参考にしていただければ幸いです。

 

 

本題に入る前に、ウォーミングアップがてら、ゲームで楽しかった思い出や、今ゲームをしていて楽しい部分を出し合いました。

 

これまでで楽しかった思い出として、やはりゲームを通して交流が生まれたことが挙げられていました。

特に、自分が今まで他者と分かち合うことができていなかった趣味に関して、初めて分かち合えるひとができて嬉しかった、ということや、

もともと人との交流が得意な方ではなく、人との交流を欲しているという自覚はなかったけれども、いざゲームを通して交流してみると楽しかった、というこれまでの経験が挙がっていました。

 

依存の背景にはそういう孤独な環境も影響していて、上手く扱うことができれば、ゲーム自体は健康上必要と考えられる交流を生む上で非常に大事なツールだと思う、といった発言も印象的でした。

 

 

ウォーミングアップを終え、依存の要因について分析に入りました。いつもは、あまり重く、シリアスな雰囲気になりすぎず気軽に話せるようにふんわりと進めていくのですが、今回は少し趣向を変えてみました。参加者の方にとっては少し重たい気持ちになるものであったかもしれないのですが、的確に分析する機会となっていれば幸いです。

 

・まず、<ネット・ゲーム>における要因です。

やはり競争性や数値が明確にでるということが挙がりました。データの分析や様々なリサーチを通して自分の戦闘傾向を考えて戦略を立て、腕を磨いていき、周りから賞賛されるということを通して承認欲求が満たされていた、とのことでした。

また、数値やデータを見ることで、そもそもなにをすれば目的が達成できるのかを把握しやすい、というのも要因として挙げられていました。元々の特性として、計画を立てることが得意ではなく、もし勉強などゲーム以外のことで、そういった目的達成までの道筋を一緒に立ててくれるひとがいれば、ゲームではなくそっちにハマっていたかもしれない、という気づきも挙がっていました。

 

これらの部分は、読んでいる方の中でも共感される方は多いのではないでしょうか。小さい頃って特に周りと比べたり、比べられたりして、なにかにおいて認められたいという気持ちは大きい気がします。もちろん大人になっても絶えずつきまとうものではあるのですが、小さい時だと、ちょっとした良さにどうしても気づくことが難しいんじゃないかと感じます。

 

また、上記以外だと、スマホゲーム自体の手軽さであったり、没入感の高さ、やり込もうと思えばいくらでもやり込むことができてやめどきがない、といった部分もゲーム自体の依存しやすい側面として指摘されていました。

 

 

・次に<個人>における要因です。

まず、自分に自信がないけれど、負けず嫌いな性格であるために、なにをしたらいいかがはっきり分かって、理想に合わせて自分を成長させられるゲームにのめりこんだ、という発言がありました。

また、現実の人間関係の中では、あまり悩みを話せなかった、ということも挙がっていました。ネットの中の方が、自分の素を話すことができて、気楽に感じられ、またそのサイクルでどんどん自分の中に閉じこもり、ネットの世界に引き寄せられていったということも多く挙がっていました。勉強だったり、社会で交流することは難しく、そういったところでの答えがない現実世界よりも、ゲームが面白いというバランスになっていったとの声が多かったです。

 

加えて、そういったゲーム内での交流も含めハマっていったと自身を振り返りつつも、今では人との直接の交流がゲームをすることとはまた異なる側面での充実感、満足感があるのではないかと思い始めている、という方もいました。

 

他には、友達と話す話題がゲームしかなく、友達と話したいと思ってやっている部分があったという意見もありました。

 

 

・最後に<環境>における要因です。

やはり人間関係についての発言が多く挙がりました。家族の関係が良くなかったことで、それ以外の関係性で悩みがあった時にそれを相談できず、のめりこむ引き金となったというようなことが多いように感じました。これは、少し個人の要因とも関係する部分ですね。

 

例えば、

海外に留学した時に周りとのコミュニケーションがうまくいかなかった環境が直接の引き金となり、ゲームをしているときの方が、コミュニケーションが楽だと感じるようになった、

そのことで外で自分はうまく話せないのではないかと思うようになり、外に出なくなった、

さらに母親との関係があまりよくなく、基本的に家族に話さず、相談できる人は一人もおらず、かといってネットの中の人も自分はそこまで信頼してなかった、というような体験が挙がっていました。

 

また、両親があまり仲良くなかったこともあり、自分が困った時に誰かに話す、という発想がなかったことや、

家族には相談しても信頼できない経験があり、それがストレスになってゲームに走ったということが挙げられていました。

身近なところでの相談経験が難しいというのはかなり大きな引き金となっている可能性があることを改めて感じました。

 

また、依存の期間が長い人では、元々付き合いがある人がそもそも不登校になってゲームにハマったという自分と似たような人たちだったので、それがあたりまえの人間関係になり、ゲームの楽しい話はするが、シリアスな話はできず、ゲームの話をどんどんしていくうちに余計にそっちに流れてしまった、といった発言がありました。

 

一方で、ゲーム依存ということがわかってからは、同じように悩んでいる人がいることや相談できる場があることに気づき、周りにも少しずつ頼れるようになって社会に戻ることができるようになってきた気がするし、やっぱり話ができる場所が大事だなという実感も共有されていました。

 

 

3つの観点で考えてみて改めてどのように感じたかに関しては、

回復し始めたというタイミングは、いろんな要因の中から自分が変えるべき部分がわかってきたときで、

最終的にやはり大事なのは自分がどうありたいのか、というところである気がする、という発言が非常に印象的でした。

 

また全体を通しての感想としては、

いろんなひとのバックグラウンドをきけてよかった。具体的に考えてみることも難しいけれど大事だなと思った、という声が多かったです。

 

 

以上が9月19日のイベントレポートになります!

少しカウンセリングでやるような内容になってしまって、向き合うことで苦しさもあったと思いますが、そのぶん何か今後につながるきっかけを少しでも見つけていただけていれば嬉しいなと思っています。

自分を振り返ることの目的は、もちろん今までの自分の中で改善できそうなことを客観的に洗い出すということもありますが、私たちがそういった場を提供することで何より大事にしたいのは同じ辛さを抱えている人たちと少しでも悩みを共有しあえるようになり、一人じゃないと感じてもらうことです。

 

今回のテーマに限らず、自分について考え、それを発信するのは決して簡単なことではありませんし、億劫に感じられている方もたくさんいると思います。でもだれも発言を責めたり批判したりすることはもちろんありませんし、発言せず話を聞くだけでも今まで自分だけでは見えていなかったことが色々と見えてくるのではないかと思っています。

 

ぜひ今後も様々な方にとって心安らぐ場であれるように、引き続き頑張っていきたいと思います。

 

次回は10月17日の16:00-18:00です!
ご参加希望の方は、こちら↓

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からお申込みお待ちしております!!

9月5日ミーティングレポート

みなさんこんにちは、ベニエです。お家の窓を網戸にして、日の光を浴びながら秋の風を感じるのが最近のマイブームです。そんな日は、サンドイッチを作って芝生のある公園へピクニックをしに行きたくなります。あれ、これをする旬の季節って春なのかな?(笑)

 

今日は、少し遅くなってしまいましたが、9月5日に行われたミーティングレポートを公開します。

 

 

FiSHのミーティングは、ほぼ毎回初めての方が参加して下さります。少しでも緊張がほぐれるようにと、その時々の季節にあった?テーマを決め、アイスブレイクと自己紹介をミーティングの冒頭に行っています。今回は、『季節の変わり目、この時期のあるある』というテーマで行いました。

 

日の入りの時間や気温の変化、虫の鳴き声といった季節の変化を感じられている方が多く、この時期は体調を崩しがちなので気をつけたい、と何名かの方がお話されていました。「配達の仕事をしているので、日中が涼しくなってきてとても楽になった。」と言われていた方もいて、この季節ならではの良さもあるのだな~と、しみじみとした気持ちでみなさんのお話を聞いていました。

 

続いてはトークテーマです。今回は以下の4つを扱いました。ミーティングでお話された内容を一部抜粋し、ひとつひとつ紹介させていただきます。

 

① どんなときに/どうして逃避したくなるのか。

② 逃避したくなるときのオススメの方法。

③ 周りの人にどんな風に助けを求めたか、実際にどんな協力をしてもらったか。

④ 依存とどう向き合っていくのか、どう折り合いをつけていくか。

 

 

① どんなときに/どうして逃避したくなるのか。

悩みから目を背けたい時、仕事がなくお金もないという辛い状況に耐えられない時、学校の居心地が悪くなった時、自分では抱えきれないほどのストレスがたまった時、孤独になった時、という様々な年齢・立場の方からいろいろな理由があげられました。また、「過剰に他人と比較してしまい、些細な差で自分を低く評価し、現実生活での居心地が勝手に悪くなってしまうことがある。」と自分の性格を分析されていた方のお話が印象的でした。同年代と比較したときに、進学や就職等でおくれをとり、それがさらに気持ちに追い打ちをかけてしまう、といった感じでしょうか。

 

「周りの友人はあれだけ頑張っているのに自分は何も頑張れていない…。」私もそんな風に気持ちが落ち込むことがあります。人と比べないことが一番だとは思うのですが、人間なので限界もありますよね。自分を肯定できることを見つけ、小さな幸せ探しが上手になりたいなーと思う今日この頃です。

 

その他に、両親が不仲で不安定だった、という家庭環境の影響から逃避に走ってしまったといったお話もあげられました。子どもは自分で成育環境を選べない、まだ大人と対等にコミュニケーションを図ることができないからこそ、周りの大人のサポート・環境調整が非常に大切であると感じます。つい数日前に虐待死のニュースを見て、胸が締め付けられるような気持ちになったことを思い出しました。

 

 

このトークテーマを進めていた中で、「家族が言っても、本人は依存していることを認めない(=否認する)が、実際のところどう思っているのだろう?何がきっかけで認めるようになるのだろうか。」といった質問が参加者の方からあげられました。参加されていた数名の当事者の方から自身のお話をしていただいたので、以下に紹介します。

 

→ 底つき体験が大きなきっかけになった。

→ 逃避しつつも、まだ大丈夫だろうという気持ちが心の中にあり、家族には深刻な状態であることがばれないように話をしていた。高校の面談で学業が疎かになっていたことが親にばれ、認めざるを得なくなった。

不登校・引きこもりだったので、生きづらさはずっと感じていた。大人になり、仕事が無くなりお金もなくなった。ゲームをしても心の底から楽しめないということに気づきカウンセリングで相談をしたところ、ゲーム依存症ではないかと言われ自覚した。

 

② 逃避したくなるときのオススメの方法。

たくさんの種類の「オススメ」をみなさんからお話いただきました。以下に紹介します。

 

・周りに相談する。

・同じような悩みを抱えた人がどのように対処されているのか、どう社会的なサポートを得ることができるのかといったことを調べる。

・気を紛らわせる。

・自分の中で落としどころをつける。

・不安の要素が学業だった場合、1日のノルマの量をがっつり削ってでも、少しでもやる時間を作り罪悪感を減らす。

・物理的に離れる。(例:外出をしてひたすら歩く、仕事に行く、家事をするなど。)

 

自分が取り入れやすいことは何かを考え、自分に適した方法を知る、ということがまずは大切な一歩なのかもしれないなと、みなさんのお話を聞いて感じました。

 

③ 周りの人にどんな風に助けを求めたか、実際にどんな協力をしてもらったか。

「カウンセリングで悩みを話せるようになったことや、共通した悩みを持った仲間たちと話せる場に出会えたことが大きなきっかけになった。」といったお話や、「他の当事者の方の話、似た境遇の方の話を聞くことで、同じ問題で苦しんでいる人がいることを実感して気持ちが楽になった。また、それにより視野が広がり焦らず落ち着いて考えられるようになった。」といったお話があげられました。

 

どちらの方にも共通していたことは、自分と共通した悩みを抱えていたり、似た境遇であったりする人たちと『繋がる』ということ。FiSHの活動も、そんなことを目的の一つとして行っています。実際にこんな支援ができた!といった大袈裟なものではありませんが、『(安心して)悩みを共有できる』という場の重要性を改めて感じさせられました。

 

④ 依存とどう向き合っていくのか・どう折り合いをつけていくか。

「ネットやゲームを完全に絶つことが目標ではなく、今後も楽しいものとして続けていきたい。」と自分の中でのネットやゲームの立ち位置を明確化された方、「はまっているゲームのサービスが終わると聞いてがっかりしている。今後別のゲームをやってしまうのか、他のゲームにハマってしまうのか、どっちに転んだとしても向き合っていかないといけないことがある。もともとは、不安を和らげるためにゲームをやっていたので、なくても大丈夫なのだろうかという不安な気持ちがある。」と自分の気持ちを正直にお話された方もいらっしゃいました。

 

向き合い方・折り合いの付け方にこれといった正解はありません。個々の納得解を見つけられることが、大切な一歩なのかなと感じました。

 

 

 

今回のミーティングレポートはこれで以上になります。

 

これからも、FiSHの活動がますます広まっていきますように。必要としてくださる方に届きますように。発言をせず、見学のみの参加も受け付けております。以下の申込フォームからぜひお申込みください。みなさんのご参加、お待ちしております!

次回のミーティングは103日(日)16:0018:00です。ミーティングを円滑に進めるためにも、フォームからのお申込みは2日前に締め切っております。申込み忘れてたー!という方はお早めに。

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最後までお読みいただきありがとうございました。

※毎回のイベントレポートに記載しているイベント中の発言は、公開前に発言者の方にご確認及び掲載許可をいただいております。許可なく勝手にアップすることはございませんので、ご安心ください。

8月15日ミーティングレポート

こんにちは、ベニエです。みなさん元気でお過ごしでしょうか?もう9月が始まってしまったなんて驚きですね。

今日は、8月15日に行われたミーティングレポートを公開します。それでは早速行ってみましょう!

 

 

このミーティングでは、『夏バテに効く食べ物』というテーマでアイスブレイクと自己紹介を行いました。夏野菜、そうめん、お酢といったさっぱりしたものから、インドカレー、辛いもの、うなぎといったスタミナがつきそうなものまで、多くの食べ物があげられました。嫌いじゃない、秋も嫌いじゃないですが、夏が終わらないで欲しいよ~っと個人的には思っているところです。水分補給をこまめに行いながら、あと少しで終わってしまう夏を、みなさんどうにかして満喫してやってください…!

 

続いてはトークテーマです。今回のトークテーマは、以下の5つです。ミーティングでお話された内容を一部抜粋し、ひとつひとつ紹介させていただきます。

 

① どういう時に使いすぎてしまうか。

② ネット依存以外の悩みは?生活リズム、対人関係など。(何にストレスを感じるか)

③ 依存しないように気をつけていること。

④ 嘘をつきたくなる気持ちについて。

⑤ 本音を話せるようになったとき。正直になれたきっかけやそうさせてくれたものは何か。

 

 

① どういう時に使いすぎてしまうか。

新しいサービスが始まった時やアップデートされた時、といったゲームの自体に要因がある場合と、そうでない場合の2パターンがあげられました。ゲーム自体に要因がある場合以外としては、暇な時や予定がなくなってしまった時、やらなければならないことが多くある時、強いストレスがかかっている時などがあげられました。

 

② ネット依存以外の悩みは?生活リズム、対人関係など。(何にストレスを感じるか)

ネットやゲームに依存することによって、他にどんな悩みがうまれたかについて共有しました。依存が一番ひどかった時の自身の状況を振り返りながらお話された当事者の方が多く、個々によって悩みの種類に違いが見られました。幾つか紹介させていただきます。

 

・高校生、浪人時代

高校受験で燃え尽き症候群になり、入学後勉強についていけず自信を無くした。高2の面談で受験の話が出るが自分でもどうしていいか分からず、劣等感も相まって逃避のためにネットやゲームに依存した。ゲームは全て数字で決められていて、どんな努力をすれば良いかも明確。自分は完璧主義であるためゲームと相性が良く(ある意味悪く?)、ゲーム依存になりやすい性格なのではないかと思っている。

 

・高校生

通信制高校に通っていたが、一番ひどかった時は月に2回の登校もゲームをするために欠席し、学校行事にも参加していなかった。家族との外出を断ったり、ゲームの使用時間の申告を実際よりも軽く伝えたりと、対人関係にも影響があった。また、同学年と比較すると進学時期が遅れているため、周りと比べてしまうこともあった。

 

他にも、お子さんがゲームにハマり学校を休むようになったことで、親である自分自身が一人ぼっちになってしまう感覚が増えた、とお話しされた方もいらっしゃいました。

 

③ 依存しないように気をつけていること。

・依存がいちばんひどかった時のことを思い出す。

・運動を習慣にする。

・生活リズムを崩さないようにする。

・自分が依存していたこと、ネットやゲームをしていることを人に隠さない。

・一人の時間をあまり過ごさないようにする。

・生活の中心はあくまで現実生活であるという意識を常に持ち続ける。

 

多くの内容があげられました。正解はないですが、自分に合ったものを見つけられる手立てのひとつになれば嬉しいです。

 

④ 嘘をつきたくなる気持ちについて。

嘘をつく状況として最も多くあげられたのは、親にネットの使用時間をごまかして伝えていたという内容でした。依存状態ではないかと自分では感じつつも、周りには深刻な状態であることを気づかれたくないという気持ちから嘘をついていたとお話された方がいらっしゃいました。嘘を重ねると親は段々と自分を信用しなくなり、ますます悪循環に陥ったというお話もあがりました。

また、正直に話せば、親はストレスを感じたり喧嘩になったりするだろうと思うと、適当な嘘をついてごまかしていた方が楽なのではないかと思い、当時は嘘をついていたと言われた方もいらっしゃいました。後ろめたさと、責められたくない気持ちが混在していたそうです。

 

⑤ 本音を話せるようになったとき。正直になれたきっかけやそうさせてくれたものは何か。

隠し通すのに限界を感じ本音を話せるようになった、というお話があがりました。気持ちが前向きになったこと得、ネットやゲーム以外の悩みも他人に相談できるようになったとお話されていました。

他にも、本音が話せるようになるまでにはだいぶ時間がかかった…と振り返られる方もいらっしゃいました。そんな中でも一部の人には少し話すこともあったそうで、ある程度信頼関係のある人がいたことがきっかけになったとお話されていました。

 

 

以上が、今回のミーティングでの内容を一部抜粋したものになります。FiSHのミーティングでは「言いっぱなし・聞きっぱなし」を大切にしており、誰かがアドバイスをしたり、意見を述べたりすることもありません。だからこそ、個々がじっくりと振り返ったり、見つめ直したりする時間がうまれるのだと思っています。とは言っても、本音を紡ぎだせるのは、毎回の参加者の方が作って下さる温かな雰囲気のおかげです。ありがとうございます。

 

これからも、FiSHの活動がますます広まっていきますように。必要としてくださる方に届きますように。発言をせず、見学のみの参加も受け付けております。以下の申込フォームからぜひお申込みください。みなさんのご参加、お待ちしております!

 

次回のミーティングは9月5日(日)16:0018:00です。お申込みはこちらから! 最後までお読みいただきありがとうございました。

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※毎回のイベントレポートに記載しているイベント中の発言は、公開前に発言者の方にご確認及び掲載許可をいただいております。許可なく勝手にアップすることはございませんので、ご安心ください。

 

1周年を迎えて

はい、どうもこんにちは。ピーチです。

 

ミーティングやTwitterでも報告させていただいたのですが、8月をもちまして、FiSHは初回ミーティングから1周年を迎えました!パチパチ。

 

月2回っていう頻度で考えると、普通に考えて多分ちょっと仲良い友達とかよりも圧倒的にコミュニケーションとってるんですよね、改めて考えてみるとびっくりします。

顔も本名も知らない、だけどなんか共感できる、だから自分が抱えている悩みをポロっとこぼすことができる、近いとまでは言わないけど、なにかでつながってる、そんな感じでしょうかね…

人にアドバイスすることも、人からアドバイスされることもなく、各々が自分とオープンに対話して、それが他者に波動のように伝わっていく、そんな会になってきたなと感じています。

居場所、と言ってしまうにはあまりにもおこがましいですが、どこか気が休まり自分の奥底の本音に耳を傾けられる空間、そんなものになっていれば幸いです。

(なんと名付けたらいいんでしょうか…自助グループも支援グループも当てはまらないように感じます。自浄グループ…?)

 

 

そんな会になるまでのこの1年間、本当にたくさんの方々に支えられながら運営してきました。

まずは参加してくださったみなさん。

一歩踏み出してくださって、本当にありがとうございます。

みなさんの参加が、会の「質」そのものを支えてくださっています。いろんな方がいればいるほど、学びが深くなります。参加してくださった方の発言がわたしたち含めそこにいるみなさんの学びとなっています。わたしも、たくさんのことに気づかされました。

数で言いますと、およそのべ人数150名ほどになります。(運営除く)

目標は大きく、ということで2年目はぜひ300人目指していきたいと思います!

 

広報や運営に関するノウハウに関しても多くの方にご協力いただきました。まだまだ小さなグループではありますが、たくさんの方々をつなげる場としてこれからも精進して参りたいと思います。

 

さて、毎回のミーティングは事前に運営陣がトークテーマを決めて運営しているのですが、今回は特別にこれまでのテーマを一挙大公開していきたいと思います!

中身が気になる方はぜひ過去の記事を遡ってみてくださいね!(記事も60記事以上なんだかんだで更新してきたので、お手を煩わせてスミマセン…)

 

  • おすすめの気分転換の方法
  • 今やりすぎているもの、こと
  • ネット・SNS上の自分とリアルな自分との違い
  • 日常生活の中で寂しさを感じる瞬間
  • この先こうなりたい!
  • なぜネットにハマるのか
  • 人と関わるときになぜ起こってしまうのか
  • 家族との上手な距離感について
  • なんでネットを使うことが多いのか
  • どういうところにゲームの楽しさを感じるか
  • やめられないときの状況
  • 依存していて一番辛かったときの状況
  • 今後ネット・ゲームとどのように付き合っていきたいか
  • 今はまっている、はまっていたコンテンツ
  • 何がハマる要素なのか
  • どんなものに、なんのために課金するのか
  • 今の状況をどう捉えているのか
  • コントロールするとはどういうことか
  • ネット、ゲーム今なにやってるか
  • ゲーム以外での時間の使い方
  • 人に隠れてゲームしたりした?
  • みんなにとってのネット、ゲーム依存とは?
  • 依存症になってわかったこと
  • 今はまっている、のめりこんでいること
  • コロナによる自粛の影響
  • ネット、ゲームをやっていてよかったと思えること
  • ゲームやSNSをやる理由
  • リアルの人間関係とネット上の人間関係のちがい
  • ゲームやネットをしているときに、他人からされて嫌だった言動
  • 誰かの言葉や行動が助けになった経験
  • ついついやってしまうのはなぜだろうか
  • ゲームをやりすぎることに対して周りの人の反応は?
  • やめたいけどやめられない気持ちについて
  • 自分なりの付き合い方
  • 今年1年のネット、ゲームとの関わりの変化
  • 次の年に向けてどうしたいか
  • 2021年やってみたいこと
  • 暇、無気力との付き合い方
  • コロナ禍での影響はどうだった?
  • ゲームをわかってくれない、とは?
  • やりすぎてしまうと感じるのはどんなとき?
  • やりすぎないためのtips
  • 周りの人が支えになったとき
  • 5年前の自分を振り返って
  • ゲームやネットを抑えるコツ、工夫
  • あなたが自分の親だったらどうする?
  • 回復して一番よかったと思うこと
  • 孤独について
  • 自分にとって「頑張る」とは?
  • コロナによる生活の変化、ネットの使い方の変化
  • 一番のめりこんでいた時期について
  • 支えになったこと、支えになっていること
  • 時間を減らすために気をつけていること
  • 家族との関係性において気をつけていること
  • 今年度の抱負、やってみたいこと
  • みなさんのこれまで、なぜ依存になったのか
  • ゲームがないことの不便さ、もしゲームがなかったら?
  • どんなときに依存的になっていると感じるのか?
  • 今後の使い方における目標
  • やりこみたくなる要因
  • 何を求めてゲームをしている?
  • ゲームの終えどき
  • ほどほどに使う方法
  • どんなときに使いすぎちゃう?
  • もし自分の子どもがゲーム依存になったら?
  • ネットやゲームをやめるためにどんなことをやってみた?なにがうまくいった?
  • どんな経過で回復したのか
  • ゲームのどんなところにいちばん熱中する?
  • 仲間のいる感覚とは?
  • 依存で崩れるもの
  • ゲームやネットに求めるもの
  • 失敗しちゃった時の処方箋
  • 「今日1日」とは?

 

(まあ、なんと多いこと…)

ちなみに、最後の、「今日1日」とは?というのは、1日1日を頑張るというのはみなさんにとってどんな意味を持つか、というような文脈での問いかけだった気がしますが、ところどころ哲学チックな問いもあってかなり多彩なんじゃないかなと自負しています!笑

 

みなさん思い思いに言葉を紡いでくださるのですが、本当に洞察に優れていらっしゃって、たくさん考えさせられるミーティングの時間は、わたしにとって本当にかけがえのないものですし、みなさんにとってもそうであれば嬉しいです。

 

とはいえ1年運営してみて、反省点も多々あります。

わたしたちは一体何を提供できているんだろうか、どんな人の役に立てているんだろうか、みなさんの参加後アンケートを見ながら考えています。

あまり会の雰囲気が合わなかった、求めているものが得られなかったと感じる方ももちろんいらっしゃったと思います。

また、どうやったらもっとたくさんの人に知ってもらえるのか、そもそも今後どんな規模を目指すのか、どんな人を対象にどんな目的でやっていくのか、どんな形態で運営していくのがベストなのか、まだまだ手探りな部分がたくさんあります。

運営運営と書いてきてしまいましたが、言ってしまえば便宜的なもの、というような感じでもあり、わたしたち自身もまだわからないこと、知らないことがたくさんあります。ぜひゲーム依存やネット依存、それらにとどまらない生きづらさ、全てに関わる方々と共によりよいミーティングにしていければと思っております。これからもぜひ参加していただいたり、ご要望やご意見寄せていただいてお力添えいただければ幸いです。

 

 

 

2年目も元気に運営してまいります!引き続きよろしくお願いします!

 

7月4日ミーティングレポート

こんにちは、ベニエです。各地で猛暑が続いておりますが、みなさんはいかがお過ごしでしょうか?私はというと、先日暑さに耐えきれず人生初めての日傘を購入。想像していた以上に、歩くのが快適になりました。おすすめです!

 

それでは本題へ。今日は、大変遅くなってしまいましたが、7月4日に行われたミーティングレポートを公開させていただきます。このミーティングでは、「オリンピック観ますか?」というトークテーマでアイスブレイクと自己紹介を行いました。今回のオリンピックはあまり観ないかも…といった方が多く、開催が決まったことが少し複雑な気持ちだ、とおっしゃられた方もいました。とは言っても、昨日の開会式の様子をテレビでご覧になられた方も多いのではないでしょうか?全部で17日間とのこと。選手の方はもちろんのこと、みなさんが安全に終えられたらいいなあという気持ちです。私は直接は行けないのですが、テレビでぼちぼち応援しようかな~と思っています。

 

 

それでは早速、トークテーマに進みましょう!今回のトークテーマは、以下の6つです。少し抽象的なテーマもありましたが、ミーティングでお話された内容を一部抜粋し、ひとつひとつ紹介させていただきます。

 

① どんなところに一番熱中・依存する?

② 仲間のいる感覚。

③ 依存で崩れるもの。

④(ゲームやネットに)求めているもの。(うまくコントロールすることで) 目指すもの。

⑤ 失敗しちゃったときの処方箋。(ライフスキル

⑥ 今日一日。

 

 

① どんなところに一番熱中・依存する?

ゲーム自体に関する内容では、ランキングをあげることに一番熱中していた、という意見がありました。しかし実際には、ゲームの内容に関するものよりも、現実世界の問題や精神的な不安定さをゲームに熱中することで麻痺させたかったのだと思う、といった意見の方が多くあげられました。「不登校や引きこもりだった時は、何もやっていない時間が続くと虚無感に襲われた。ゲームはタスクが与えられるので、何かやっているという感覚が得られ、ゲームに熱中していたのだと思う。」とお話された方もいらっしゃいました。

 

精神的に不安定であったり、人との繋がりを求めていたりするなど、現実世界で解決しきれない悩みを抱えている時は、ネットやゲームの世界はその人にとって大切な一つの居場所となるのかもしれません。そのように考えると、ネットやゲームへの熱中は、一時的な逃避行動であったとしても、心の安定を保つひとつの薬なのかもしれないと、みなさんのお話を聞いて改めて感じました。

 

 

② 仲間のいる感覚。

このトピックでは、ネットやゲームの世界での人間関係・人との距離感についてみなさんと考えました。SNSやゲームで出会った仲間は趣味やゲームの話が中心となるため、抱えている悩みや人生の話といったシリアスな話題は話しづらく、今思えば、本当の意味での仲間ではなかったのかもしれないという意見があげられました。一つのSNSでアカウントをたくさん作り、複数の人と多重人格のような自分で繋がることで依存を深めていったとおっしゃられた方もいれば、ゲーム依存がひどくなるにつれ、ゲーム仲間ですら煩わしくなり一人でゲームを突き進めていた、とおっしゃられた方もいました。

ネットやゲームの世界での人間関係の構築の仕方は人によって異なるにせよ、自分の全てをさらけ出せる相手ではなかったというのがみなさんに共通した意見でした。

 

ある方は、今はゲームから絶ち、代わりに動画をたくさん見るようになったとお話されていました。コメント欄を見て、同じところで笑っている人を見ると一緒に盛り上がっている感覚が生まれ、今はそこに楽しさを見出しているそうです。

 

 

③ 依存で崩れるもの

依存したことで夜眠れなくなり昼夜逆転をした、睡眠時間が削られたといった「生活リズムへの影響」が最も多くあげられました。そして視力低下などの「健康被害」、「心への影響」へ移行していった方が多かったようです。単位を落としたり、無断欠勤をしてしまったりといった生活自体に影響を及ぼしたり、依存すればするほど現実世界での友達の作り方が分からなくなった、とお話された方もいらっしゃいました。

 

「少しずつ、少しずつ、の躓きの積み重ねであらゆるものが崩れてしまった。」と、依存していた当時の自身を振り返ってお話されていた方の言葉がとても印象的でした。

 

 

(ゲームやネットに)求めているもの。(うまくコントロールすることで) 目指すもの。

ゲームやネットに求めているものとして、心の虚無感を埋めてくれること、現実での不安や悩みを忘れさせてくれること。この2点があげられました。

また、「ゲームやネットの使用量をコントロールすることで、自分が目指すもの。」についてもトピックをたてたので、今の自分の目標をお話してくださった方が多くいらっしゃいました。みなさんの目指すもの、を一部抜粋して以下に紹介させていただきます。

 

・現実世界だと理不尽なことや変だと思うことに直面することも多いが、それでもやるしかないなぁと最近は思うようになった。現実世界で何とかうまくやっていきたい。

・自分の過去も含め、隠し事をせずに生きられる人生を歩みたい。本音を話せる仲間を作っていきたい。

・今はまだ漠然としているが、将来目指すものを見つけていきたい。

・すべてではなくとも、自分のことをさらけ出せる相手に出会いたい。

・(依存したのは、根本的な寂しさや幼い時からうまくコミュニケーションがとれなかったことが原因だと思うので、)現実の人間関係を深めていきたい。ルームシェア仲間と積極的に話をしたり、職場の人と雑談をしたり、現実世界の人ともっと関わっていいきたい。

 

 

⑤ 失敗しちゃったときの処方箋(ライフスキル

依存症からの回復段階で、一時的にやめていたものを再び使ってしまうことを「スリップ」という言葉で表されることがあります。今回は、このスリップという言葉を「失敗」として表現し、失敗した時の対処方法についてみなさんと考えました。「失敗を繰り返しすぎて、失敗することにすら慣れてしまっていた。」「自分はスリップしまくりだ。」「失敗した時の処方箋が、今の自分にはあまりない。」といったお話を一言目でされた方も多く、みなさんが失敗やスリップと何度も向き合ってきたこと、立ち向かってきたことが強く伝わってきました。

 

そんな葛藤を繰り返しながらも、「人に頼ること、を自分自身の処方箋にしている。」とお話された方が何人かいらっしゃいました。自分の失敗について信頼できる人に話し自分一人でため込まないようにすることで、失敗した自分を認めたり、必要以上自己否定に走らないようにしたりと気をつけているそうです。友達にスマホを管理してもらったり、使用時間を数値化したりして自分を客観的に見れるようにしている、という工夫を紹介してくださった方もいらっしゃいました。

 

 

⑥ 今日一日

『「今日一日頑張る」の積み重ねでやめられる、という言葉は依存症の会などでよく聞きますが、この言葉を聞いて感じることをシェアしていけたらなと思います。』という司会の一言で、このトークテーマがスタートしました。

 

「今日1日頑張る、というのは依存していた頃は本当に大変で、最初の一歩を歩き始めるのが一番難しかった。僕は1日目を迎えるまでに、5,6年かかってしまった。1日1日を積み重ねるというよりは、初めて迎えた今日1日を続けていく、という感覚。」

「正直なところ、今日1日はだめだめだった。少しずつでも良くしていきたい。」

「初めの一歩という意味では、FiSHさんのミーティングに参加したこと、カウンセリングを受けたこと、家族に自分の状況を把握してもらって相談したことなどだと思う。時々自分自身を振り返ってみると、意外と積み重ねられているなと気づけることもあるので、人の話を聞いて自信を振り返ることは大切だなと思った。」

「この会への参加を継続させることが、今日一日の積み重ねになるかもしれない。SNSだと文字を追ってばかりなので、人の声を聞くこと自体が新鮮で、大切だなと思った。」

 

「今日一日」という言葉を聞いてみなさんがそれぞれ感じたことを、最後にシェアし合いました。これを読んでくださっているみなさんは、どんなことを感じたでしょうか。

 

 

以上が、今回のミーティング内容を一部抜粋したものとなります。FiSHのミーティングでは「言いっぱなし、聞きっぱなし」をとても大切にしており、自分が感じたことや今の思いをみなさんの前で共有しますが、それについて周囲の人が意見を述べたり、質問をしたりすることはありません。だからこそ、みなさんが自身を振り返ったり、見つめ直したりする時間が生まれるのだと思っています。それと同時に、みなさんが温かな雰囲気を作って下さるおかげで、この雰囲気が継続出来ています。参加して下さるみなさんに、いつも感謝の気持ちでいっぱいです。また、どんな方にも何か一つでも得られるものがあれば良いなという思いで運営を行っております。はじめましての方も、ぜひご参加いただけますと幸いです。

 

次回のミーティングは81日(日)16:0018:00です。お申込みはこちらから! 最後までお読みいただきありがとうございました。

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