ネット・ゲーム依存症向けオンライングループ:FiSH(Field of Sharing Hearts)

ネット・ゲーム依存で難しさを抱える方を対象としたオンライングループFiSHの公式ブログです。ネット・ゲーム依存症の当事者や家族の方に向けて、オンラインイベントや依存症についての情報を発信していきます!

9月6日イベントレポート

こんにちは、ピーチです。

先日、第3回目が開催されました!
少しずつ運営も慣れ、このグループの良さが出せるようになってきたのかなと思います!

 
今回は特に「依存症と家族との付き合い」というテーマを持って進めさせていただきました。


 

今回は、

①当事者メンバーの家族との関わりの経験談

②テーマトーク

を中心にレポートしていきます。

 

①当事者メンバーの家族との関わりの経験談

 

 <メンバーその1>

・依存の時も特に変わらず家族関係は比較的良好だった。

 

・依存が日常生活で支障が出てきたときに通院を勧められた。自分自身、やばいんじゃないかという自覚はあったので、素直に従った。親も生活の目に見える悪循環に入るまでは静観してくれるタイプだった。

 

・ゲームの状況は悪くても家族での外出であったり、ゲーム以外の時間も少しずつ作れるような環境があり、それがきっかけとなり生活の回復にも繋がったのではないかと思っている。

 

 

<メンバーその2>

・その1さんとは対照的で非常に悪かった。

 

・母親は過干渉で、家の集中が自分に向いていた。しつこく詰められたし、よく喧嘩もしていた。ゲームで家に篭ると母親がヒステリックになってウンザリだったので、学校に行くほうがマシに思って中学・高校は不登校にはならなかった。

 

・高校はサボる日もしょっちゅうあったが、なんとか卒業。大学入ると、機器を色々手に入れて、依存が加速。大学に行かなくなって、母親との関係もさらに悪化。通院したけど、効果を感じられず、行かなくなる。そこでまた母親から口出しされ、引きこもるような形が2、3年続いた。父親がいないと暴力が止まらなくなることもあり、母親の骨を数本折ってしまったのが1番酷かった。そこで初めて自分でやばいな、と思い、控えるようにはなったが、口喧嘩は止まなかった。

 

・ゲームへの課金のためにバイトをしていたので、お金が貯まっていたのもあり、一人暮らしを始め、物理的な距離をとってからやっと親子関係が少しずつ落ち着き始めた。

 

・それまでは口癖のように、「こんな家出ていく。」と言っていた。「こんな家庭に生まれたくなかった」「お前のせいでゲーム依存になった」「生まれたくて生まれてきたわけじゃない」など一通り罵詈雑言を吐いた。後から知ったが、母は母なりに自助会に行ったりしていたみたい。

 

・今でもわだかまりは消えてはいないが、アレルギー反応のようなものはなくなった。何か言われたときに、自分の中でこみ上がってくるようなものは、年々減っている。でもやっぱりまだある。

 

 

<メンバーその3>

・中1の5月くらいに親が離婚したのが引き金となって、引きこもりがちになった。

 

・高校に入って、「何故ゲームをするのか」という話になることが増えていった。自分もそういう話になると、かっとなってしまう。親には「ゲームなんて無駄」とよくいわれた。しょっちゅう口論があったり、親から物を投げられたりはあった。今思い返すと、自分が悪かったのかなあとも思う。

 

・自分も家のお金に手をつけたことがあって、「父親と変わらない」と言われたことがあり、それが1番ムカついた言われたこと。そこで一気に亀裂が入った気がする。

 

争うのは向こうも悪いけど、自分たちは病気なのでこちらにもやはり非はあるのではないかと思っている。理解の深さの均衡が取れていないと、衝突が起こるのではないかと思う。

 

 

 

Q&A

(1) 親とうまく行かなかったときに、こんな言葉をかけて欲しかった、というのはあるか。

 

・問題が出てきたときに、依存症であるということを認めてくれているのを早めに知りたかった。

 

・自分と親で、回復の兆候への気づきに差があった。例えば、1日のゲーム時間が2、3時間減ったということに対する見方が違う。親は、「まだ減らす必要がある」と認識する。プラスの意見、気持ちを伝えてくれると嬉しい。そこでまだ注意されると、まだダメなんだ、と思ってしまう。

 

・自分の話を聞いて欲しかった。レッテルなく自分の話を聞いてくれる人に早く会いたかった。腫れ物に触るような扱いも腹立つ。なのでやっぱりただ話を聞いて欲しかった。

 

 

(2) 通院、入院に抵抗はどうやってなくなったのか。

 

・自ら行くようになったのは、底つき経験。お金もないし、あとは死ぬくらい。となったときにもう行くしかない、となった。自分が依存症であることを認めるには相当時間がかかった。とにかく、信頼できる人の存在が大事だと思う。信頼している人に紹介してもらったから行こう、と思えた。

 

・ゲームをやることで安定を図っていた。楽しいというよりは、心の安定のためにやっているという末期症状だった。自分も親も疲れ切っていたので、ギリギリまで抵抗していたけど、最後踏み切った。

 

・何か自分なりに対策しないと落ち着かないという段階に来ていた。何がなんでも治す、というほど強い気持ちではなかった。通院は不定期だったので、極端に改善されるということはなくて、ゆっくり時間をかけて減らしていくかんじだった。完全に断つというよりは、バランスを保ちつつ、というのが自分の希望としてあった。

 

 

②テーマトーク 

 

(1)何故、ネットにハマるのか。

 

・自分の本音を打ち明けることが下手だったので、家族にも友達にも本音で話せないもどかしいものを投稿して、自分の心が安定していた気がする。他の人がどう思ってるのかも知りたい。現実ではしづらい心の整理に使っていたと思う。

 

現実から目を背けたい時に開く気がする。仕事で辛いことがあった時など。

 

・ゲームの仕組み自体がハマりやすい。わかりやすく成果を見せてくれる。すぐ結果が出てくる。やればやるほどうまくなる、成果が出る。

 

 

(2)人と関わるときに何故怒ってしまうのか。

 

・相手に対して期待があってそれに応えてもらえなかったとき。

 

・相手に引っ掛かりを覚えるとき。

 

・自分が認められない。ひどい対応はされなかったけど、多分自分のことをめんどくさいって周囲が思っているんだろうな、と思った。どこにも居場所がない、と思った。親のために生きているわけではない。いわゆるまともな生き方をして欲しかったのだと思うけど、何故そんな期待に応えなければいけないのか。自分を対等に扱って欲しかった。

 

 

(3)家族との上手な距離感について

 

・母親との関係は悪くはないが、本音で話したことはあんまりない。大人になってから思うのは、家族であってもあくまで他人である、ということを心に留めておくことの大切さ。100%理解したり、分かってもらえることはないから、そうやって割り切るのが大事なのかなと思う。物理的な距離も心の距離も適度にが大事だと思う。

 

・周りの話を聞くのが重要だなと思う。特に家族構成が違う人の話を聞くと、気づきが多い。

 

・親としては、命令形になってしまうことが多い。「◯◯した方がいい」という表現でも、結局命令になってしまう。なので、自由にさせてあげてよかったのかなと思う。

 

※イベントの際のルールとして、「イベント内でのことを外部に出さない」とお伝えしているのですが、イベントのイメージを少しでも多くの方に掴んでもらうために、このブログの内容は参加者の方に許可を頂いて掲載しております。

無断で掲載することは絶対にありませんので、ご安心ください。

 

 

 

 

 

 

参加者の皆さんのお悩みに合わせて、その場その場で唯一無二の空間が作られていくのを改めて感じました。
そして、そこから得られる気づきは本当に貴重で、とてもありがたかったです。

 

 

 

 

 

改めて、参加者の皆さんありがとうございました。


次は20日(日)の17:00-19:00で開催します!
年齢をふくめ、どんな方でも歓迎です!

ぜひ一同皆さまのご参加お待ちしております。