ネット・ゲーム依存症向けオンライングループ:FiSH(Field of Sharing Hearts)

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9月5日ミーティングレポート

みなさんこんにちは、ベニエです。お家の窓を網戸にして、日の光を浴びながら秋の風を感じるのが最近のマイブームです。そんな日は、サンドイッチを作って芝生のある公園へピクニックをしに行きたくなります。あれ、これをする旬の季節って春なのかな?(笑)

 

今日は、少し遅くなってしまいましたが、9月5日に行われたミーティングレポートを公開します。

 

 

FiSHのミーティングは、ほぼ毎回初めての方が参加して下さります。少しでも緊張がほぐれるようにと、その時々の季節にあった?テーマを決め、アイスブレイクと自己紹介をミーティングの冒頭に行っています。今回は、『季節の変わり目、この時期のあるある』というテーマで行いました。

 

日の入りの時間や気温の変化、虫の鳴き声といった季節の変化を感じられている方が多く、この時期は体調を崩しがちなので気をつけたい、と何名かの方がお話されていました。「配達の仕事をしているので、日中が涼しくなってきてとても楽になった。」と言われていた方もいて、この季節ならではの良さもあるのだな~と、しみじみとした気持ちでみなさんのお話を聞いていました。

 

続いてはトークテーマです。今回は以下の4つを扱いました。ミーティングでお話された内容を一部抜粋し、ひとつひとつ紹介させていただきます。

 

① どんなときに/どうして逃避したくなるのか。

② 逃避したくなるときのオススメの方法。

③ 周りの人にどんな風に助けを求めたか、実際にどんな協力をしてもらったか。

④ 依存とどう向き合っていくのか、どう折り合いをつけていくか。

 

 

① どんなときに/どうして逃避したくなるのか。

悩みから目を背けたい時、仕事がなくお金もないという辛い状況に耐えられない時、学校の居心地が悪くなった時、自分では抱えきれないほどのストレスがたまった時、孤独になった時、という様々な年齢・立場の方からいろいろな理由があげられました。また、「過剰に他人と比較してしまい、些細な差で自分を低く評価し、現実生活での居心地が勝手に悪くなってしまうことがある。」と自分の性格を分析されていた方のお話が印象的でした。同年代と比較したときに、進学や就職等でおくれをとり、それがさらに気持ちに追い打ちをかけてしまう、といった感じでしょうか。

 

「周りの友人はあれだけ頑張っているのに自分は何も頑張れていない…。」私もそんな風に気持ちが落ち込むことがあります。人と比べないことが一番だとは思うのですが、人間なので限界もありますよね。自分を肯定できることを見つけ、小さな幸せ探しが上手になりたいなーと思う今日この頃です。

 

その他に、両親が不仲で不安定だった、という家庭環境の影響から逃避に走ってしまったといったお話もあげられました。子どもは自分で成育環境を選べない、まだ大人と対等にコミュニケーションを図ることができないからこそ、周りの大人のサポート・環境調整が非常に大切であると感じます。つい数日前に虐待死のニュースを見て、胸が締め付けられるような気持ちになったことを思い出しました。

 

 

このトークテーマを進めていた中で、「家族が言っても、本人は依存していることを認めない(=否認する)が、実際のところどう思っているのだろう?何がきっかけで認めるようになるのだろうか。」といった質問が参加者の方からあげられました。参加されていた数名の当事者の方から自身のお話をしていただいたので、以下に紹介します。

 

→ 底つき体験が大きなきっかけになった。

→ 逃避しつつも、まだ大丈夫だろうという気持ちが心の中にあり、家族には深刻な状態であることがばれないように話をしていた。高校の面談で学業が疎かになっていたことが親にばれ、認めざるを得なくなった。

不登校・引きこもりだったので、生きづらさはずっと感じていた。大人になり、仕事が無くなりお金もなくなった。ゲームをしても心の底から楽しめないということに気づきカウンセリングで相談をしたところ、ゲーム依存症ではないかと言われ自覚した。

 

② 逃避したくなるときのオススメの方法。

たくさんの種類の「オススメ」をみなさんからお話いただきました。以下に紹介します。

 

・周りに相談する。

・同じような悩みを抱えた人がどのように対処されているのか、どう社会的なサポートを得ることができるのかといったことを調べる。

・気を紛らわせる。

・自分の中で落としどころをつける。

・不安の要素が学業だった場合、1日のノルマの量をがっつり削ってでも、少しでもやる時間を作り罪悪感を減らす。

・物理的に離れる。(例:外出をしてひたすら歩く、仕事に行く、家事をするなど。)

 

自分が取り入れやすいことは何かを考え、自分に適した方法を知る、ということがまずは大切な一歩なのかもしれないなと、みなさんのお話を聞いて感じました。

 

③ 周りの人にどんな風に助けを求めたか、実際にどんな協力をしてもらったか。

「カウンセリングで悩みを話せるようになったことや、共通した悩みを持った仲間たちと話せる場に出会えたことが大きなきっかけになった。」といったお話や、「他の当事者の方の話、似た境遇の方の話を聞くことで、同じ問題で苦しんでいる人がいることを実感して気持ちが楽になった。また、それにより視野が広がり焦らず落ち着いて考えられるようになった。」といったお話があげられました。

 

どちらの方にも共通していたことは、自分と共通した悩みを抱えていたり、似た境遇であったりする人たちと『繋がる』ということ。FiSHの活動も、そんなことを目的の一つとして行っています。実際にこんな支援ができた!といった大袈裟なものではありませんが、『(安心して)悩みを共有できる』という場の重要性を改めて感じさせられました。

 

④ 依存とどう向き合っていくのか・どう折り合いをつけていくか。

「ネットやゲームを完全に絶つことが目標ではなく、今後も楽しいものとして続けていきたい。」と自分の中でのネットやゲームの立ち位置を明確化された方、「はまっているゲームのサービスが終わると聞いてがっかりしている。今後別のゲームをやってしまうのか、他のゲームにハマってしまうのか、どっちに転んだとしても向き合っていかないといけないことがある。もともとは、不安を和らげるためにゲームをやっていたので、なくても大丈夫なのだろうかという不安な気持ちがある。」と自分の気持ちを正直にお話された方もいらっしゃいました。

 

向き合い方・折り合いの付け方にこれといった正解はありません。個々の納得解を見つけられることが、大切な一歩なのかなと感じました。

 

 

 

今回のミーティングレポートはこれで以上になります。

 

これからも、FiSHの活動がますます広まっていきますように。必要としてくださる方に届きますように。発言をせず、見学のみの参加も受け付けております。以下の申込フォームからぜひお申込みください。みなさんのご参加、お待ちしております!

次回のミーティングは103日(日)16:0018:00です。ミーティングを円滑に進めるためにも、フォームからのお申込みは2日前に締め切っております。申込み忘れてたー!という方はお早めに。

FiSHオンラインミーティング 参加申し込みフォーム (google.com)

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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